MacOSの「ユニバーサルクリップボード」は、生産性を向上させる強力なツールであり、MacとiPhone間のコピー&ペーストを非常にスムーズにしてくれます。しかし、この機能が突然停止すると、その便利さが一瞬で失われるというフラストレーションもまた現実のものです。デバイスの再起動、Wi-FiとBluetoothのオン/オフ、Apple IDへの再ログインなど、すべての通常の対処法を試しても、問題が解決しないことがあるかもしれません。
ご安心ください。ここでは、技術Redditで共有されている「最終解決策」をご紹介します。この方法は問題の根本に直接アプローチし、簡単なターミナルコマンド一行で、システムのクリップボード共有機能を強制的に再度有効にします。
問題の根本原因
「システム設定」でHandoff機能がオンになっているように見えても、その背後にある設定ファイルが破損していたり、重要なパラメータが誤ってオフに設定されていたりすることがあります。このようなユーザーインターフェースとシステムのバックグラウンド設定の不一致が、多くの難解な問題の原因となっています。
解決策:ターミナルコマンド
この方法は、その重要な設定ファイルを直接変更し、クリップボード共有のスイッチを強制的に「オン」にします。
操作手順
-
ターミナルを開く 「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」フォルダにある「ターミナル.app」を起動します。または、Spotlight検索(ショートカット
Command + スペース)でターミナルと入力して素早く起動することもできます。 -
コマンドをコピー&ペーストする 以下のコマンドを完全にコピーし、ターミナルウィンドウに貼り付けてください。
defaults write ~/Library/Preferences/com.apple.coreservices.useractivityd.plist ClipboardSharingEnabled 1 -
コマンドを実行する コマンドを貼り付けたら、
Enterキーを押します。このコマンドを実行しても成功や失敗のメッセージは表示されず、カーソルが新しい行に移動するだけです。
コマンドの解説
defaults write:macOSシステムで.plist設定ファイルを変更するためのコマンドです。~/Library/Preferences/com.apple.coreservices.useractivityd.plist:Handoffやユニバーサルクリップボードなど、デバイス間の連携機能が使用する設定ファイルのパスです。ClipboardSharingEnabled:文字通り「クリップボード共有が有効」という意味のパラメータです。1:コンピュータの世界では、1は通常「真(True)」または「有効(Enabled)」を意味します。
要するに、このコマンドは**「ユニバーサルクリップボードの設定ファイルにおいて、『クリップボード共有』オプションを強制的に『有効』状態に設定せよ」**という意味になります。
最も重要なステップ:Macを再起動する
ターミナルコマンドを実行した後、システムがこの新しい設定を完全に読み込んで適用させるために、必ずMacを再起動してください。
再起動後、再度MacとiPhone/iPad間でユニバーサルクリップボードを使用してみてください。非常に高い確率で正常に動作するようになっているはずです。
まとめ
ユニバーサルクリップボードが機能しなくなり、通常の解決策がすべて無効だった場合、この一行のターミナルコマンドが救世主となることがよくあります。この方法は、問題を引き起こす可能性のあるすべてのグラフィカルインターフェースを迂回し、システムのコア設定に直接アクセスすることで、最も直接的な方法で問題を解決します。このテクニックがあなたの悩みを解決し、再びAppleエコシステムのシームレスな連携を楽しめるようになることを願っています。






コメントを残す